食道癌と自然体で向き合う [Living Naturally with Esophageal Cancer]

人生は不公平極まりないが、すべての命は例外なく尽きる。そんな当たり前のことでさえ、我がこととは無縁と生きてきた。生を受けてからすでに半世紀を超え、着実に死に向かっていることに意識を向けることもないまま、告げられた宣告。ここに綴った文章がどこかの誰かに役立てば幸いです。

体重減少

先日、TVでサイバーナイフが紹介されていた。実は、陽子線と決める前、セカンドオピニオンも必要と思い、神戸にある施設に話を聞きに行った。現れた医者は専門医でもなく、こちらの質問でわからないことはいちいち携帯で訊く始末。まったくの無駄足だったことを、もし思案されている方のために、ここに記しておく。(あくまでも神戸での話)

盆明けにPET検査に行った。

画像は、脳と尿以外、全身真っ白で、問題なし。ひと安心なのだが、不調は続いている。食道にあった違和感が下りて来て、いまはみぞおちのあたり、感覚としては胃の入り口付近が、食べる、飲むに関わらず、ずっと不快なのだ。

毎年必ず夏負けするので、そのせいか、あるいは、治療の後遺症か、わからない。ただ癌の転移でないことで担当医は薬を出しましょうと言う。

私「どんな薬ですか?」
医「私がのんでるのと同じです」
私「それはいい。効きますか?」
医「わかりません」
私「どういうことですか?」
医「ちゃんとのんでないから」

以前からわかっているが、この担当医、かなりの変人である。

結局、その薬を二週間飲んで様子をみることになったが、それでも改善しなかったら胃カメラを勧められた。過去二度、この病院で内視鏡をやったが、猛烈に苦しくて、二回とも、検査後、一時間ほど身動きが出来なかった。他のところで計三回やっているが、なんともなかったのに、ここの病院は下手くそだから嫌だと拒否した。

すると、内科の先生を紹介しましょうと言う。この病院が内視鏡検査に注力しているのは知っているが、二回連続たまたま下手くそに当たっただけ、内科の先生はうまいとは限らず、できればやりたくない。もらった薬が効くことを願うのみだ。

もうひとつ気になっているのが、体重だ。当初、67キロあったのが、二月に治療を始め、抗癌剤放射線抗癌剤、そして陽子線を終えた時点で63キロ。今回、PET検査で計ると、60キロを切ろうするほど減り続けている。

治療は終っているし、癌でもない。夏負けか後遺症のいずれか。後遺症だとすればピークが十月と言ったいたので、後三ヶ月近くある。

ライターという仕事柄もあって、まったく日常的に身体を動かさない生活をしているので、67キロ当時も一日一食が普通であった。しかし、今後は一日二食を心がけて体重を戻すつもりでいる。