食道癌と自然体で向き合う [Living Naturally with Esophageal Cancer]

人生は不公平極まりないが、すべての命は例外なく尽きる。そんな当たり前のことでさえ、我がこととは無縁と生きてきた。生を受けてからすでに半世紀を超え、着実に死に向かっていることに意識を向けることもないまま、告げられた宣告。ここに綴った文章がどこかの誰かに役立てば幸いです。

2017-01-01から1年間の記事一覧

耳管開放症

先日検査結果を聞きに主治医のもとへ訪れたときのこと。 血液検査は概ね良好、CTも問題なし。そこでひとつ気になっていた質問をした。外出すると頻繁に耳詰まりするようになり、一向に改善の兆しがないことだ。 「手術は無関係だから気になるのなら耳鼻科へ…

患者という立場

定例の3ヶ月検診。午後からの採血とCTだけなので気楽に構えていたが、想像以上だった。 採血はなんと初めて待ち時間なし。CTは四人待機していたが、利用者アンケートを渡され、書き込み終えたところで、「血管に入りにくいとありましたので」と言われて問題…

医者のスキル

先日TBSの特番『スーパードクターズ』を観た。御馴染みの脳神経外科医福島先生の巧みな技量は健在。74歳になられていまだあのタイトなスケジュールを平気でこなしておられることに感銘を受けた。 福島先生しか助けることができない命は世界中にある。先日亡…

悪くない数字

梅雨の間の晴れた日、蒸し暑い初夏の古都へ、先日の検査結果を聞きに出かけた。 血液、内視鏡、CT、すべて良好。 「2年になりましたね」 縫合不全は自力で治癒を待つしかなく、身体は栄養剤を受けつけず、吐くものがないのに一日中容器に顔を突っ込んで嗚咽…

雨の出町柳

定例の3ヶ月検診のため、早朝から大雨のなか外出。Tシャツ1枚で出てきたため、病院に着いた時には身体が冷え切っていた。 採血の後、移動して苦手な内視鏡へ。技師の男性が針先が動脈に当たったということで10分ほども左腕を指で抑えて止血。睡眠剤を入れ…

術後2年

5月14日は亡き母の誕生日。生存していれば今年89歳。ワイフが奮発して母の好物のケーキを買って来て遺影の前に置いてくれた。 2年前の5月14日は私が覚悟を決めて入院した日でもある。12時間に及んだ手術はその5日後の19日だった。 その後の半年は、入院中、…

もうすぐ術後二年

3月16日の検査の結果を聞きに主治医に会って来た。予想通り、CT も血液も問題なし。また三カ月後の検査の予約を入れた。今度は、苦手な胃カメラ付きなので気が重い。 罹患以来、ネットを主に様々なメディアから知識を得ているが、今気掛かりなことが二点あ…