食道癌と自然体で向き合う [Living Naturally with Esophageal Cancer]

人生は不公平極まりないが、すべての命は例外なく尽きる。そんな当たり前のことでさえ、我がこととは無縁と生きてきた。生を受けてからすでに半世紀を超え、着実に死に向かっていることに意識を向けることもないまま、告げられた宣告。ここに綴った文章がどこかの誰かに役立てば幸いです。

抗がん剤投与

手術を選択しない食道癌患者を待っているのは、抗がん剤放射線である。

 
抗がん剤による治療とは、患部と対峙する放射線に反し、広範囲の効果を期待するもので、太い血管である中心静脈まで挿入したカテーテルを介して薬剤を投与するのが主流のようだ。
 
私の場合は、上腕下部から心臓右心房へカテーテルを通す手法を選択したが、内蔵のことなので何も感じないと思っていたら、結構な違和感を心臓界隈に感じる。
 
そもそも抗がん剤と聞くと、癌をやっつけてくれそうな感じがするが、実は癌細胞だけに効くのではなく、臓器や血液も相当なダメージを受ける。これが俗に言う副作用で、個人差により様々である。
 
当初、抗がん剤には様々な種類があると下調べしておいてが、入院した病院では5FUとアクプラ(ネダブラチン)の2種類しか使わない。今日で5FUを投与して5日目になるが、当初はなんともなかったが、さすがに全身のだるさは大昔に肝臓をやられたときを思い起こさせる。それにいろんなところが痒い。ただ口内炎はまだない。
 
明日は、威力ありのネダブラチンを投与予定で、すでに吐き気止めの薬が二種類用意されている。